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デジタルサイネージの導入にかかる価格はどれくらい?運用コストと併せて解説

商品・サービスの販促手段や顧客とのコミュニケーションとして、近年デジタルサイネージが多くの店舗や企業によって導入されています。そのような動きが活発な中で、デジタルサイネージの運用を検討しており、導入・運用コストについて理解を深めたい方も多いのではないでしょうか。

そこで今回はデジタルサイネージの導入・運用コストの相場と、可能な限り低コストで導入する方法を3つご紹介します。

■デジタルサイネージの価格相場

まずはデジタルサイネージの価格相場と運用コストの相場についてご紹介します。

・導入にかかる価格相場

デジタルサイネージの導入コストはディスプレイだけでなく、それ以外の機器の価格なども合わせて考えなくてはいけません。ディスプレイのほかに再生機器や管理システムなどを含めて、導入価格相場は屋内用ディスプレイの場合10~40万円、屋外用では50~300万円ほどかかるのが相場です。

さらに本体に防じん・防水機能やタッチパネルといったオプションをつけると、相場よりもさらに高額になることも押さえておきましょう。

再生機器はUSBメモリだと1,000~3,000円、STBの場合は3~25万円が相場です。

管理システムは動画再生スケジュールを管理するCMSを利用すると月額で数千~1万円ほどかかります。

・運用コストの相場

デジタルサイネージの運用コストは大きく分けてコンテンツ企画・制作費用、メンテナンス費用などが挙げられます。

コンテンツ企画・制作を自社でまかなう場合はさほど費用がかかりませんが、外注する場合は2〜5万円かかるケースから30~50万円かかるケースまで相場が幅広いです。

さらにコンテンツの作成費用以外に電気代、メンテナンス費用がかかります。ディスプレイの大きさやコンテンツの内容などによって異なりますが、年間で30~50万円ほど必要です。

運用コストは、導入前から十分な試算ができていないと予想以上に費用がかさんでしまうことが多いです。導入前からあらかじめ綿密に計画を立てておくことで、必要以上にコストがかかりません。スムーズに運用を始めるためにも、事前の計画をよく立てておきましょう。

■デジタルサイネージの導入価格の内訳

以下では、デジタルサイネージを導入する際にかかる費用から5つの内訳を紹介します。

・ディスプレイ本体

デジタルサイネージの3種類のディスプレイ別にかかる費用は以下の通りです。

スタンドアロン型10〜150万円
タッチパネル型45〜150万円
ネットワーク型20〜250万円

画面の輝度が高いものやサイズが大きいものは、相場よりも費用が高額になる場合が多いです。

さらに、このほかにも屋内用と屋外用の区別もあります。屋外用は防水・防じん設計や気温の耐久性の高さから、屋内用より費用が高くなりやすい点も押さえておきましょう。

・STB(セットトップボックス)

STBとは、ディスプレイ上にコンテンツを表示する際に用いるコントロール機器のことです。1〜3万円で購入できますが、オプションをつけると数十万円かかることもあります。ディスプレイの種類によってはネットワーク型やスタンドアロン型でもSTBなしで運用可能です。しかし、STBを導入するとディスプレイ電源やコンテンツスケジュールの管理機能、有線LAN、またはWi-Fiによるネットワーク接続機能等の機能で、複数のコンテンツ更新を遠隔かつ一括で運用できます。オフラインでの使用はSTBがなくても問題ありませんが、利便性は劣るため、運用のしやすさを重視する場合はSTBの導入も検討しましょう。

・CMS

CMSとは、専門知識がなくてもデジタルコンテンツの更新や修正・保存、管理が簡単にできるソフトウェアの総称です。CMSを利用すれば、複数のSTBに一括操作でコンテンツを登録・再生できます。また、各ディスプレイにスケジュールを設定して、予定した日時に異なる内容の配信コンテンツを自動的に再生させることも可能です。CMS1端末につき月額4,000〜1万円ほどかかり、機能やデータ容量によっても費用が大きく異なります。

・コンテンツ制作

コンテンツの企画・制作費用は内容や依頼先によって異なります。たとえば、静止画と説明文だけのスライドショー形式のものであれば2~3万円程度で依頼できます。しかし、2~3分のCMなどといった動画形式のものになると、制作費用は10万円以上かかることが多いです。

内容によって大きく幅があるので、見積もりがない限りは事前にコストの明細がはっきりわかりにくいところでもあります。もし、前述のスライドショー形式のような簡単なコンテンツであれば、自社製作がおすすめです。

・工事費用

設置場所によっては工事費用が発生する場合があります。ディスプレイと台座が一体化したスタンド型は工事不要で設置できますが、天吊りや壁掛けなどの設置方法となると、素人が設置することは難しく、取り付け工事が必要です。工事費用は、設置場所近辺の状況やディスプレイの大きさによって価格が変動するため、こちらもコンテンツ制作同様に相場は見積もりをとるまでわかりません。

導入したいデジタルサイネージの種類や場所が決定したら、業者に見積もりを依頼しましょう。

■運用コストの内訳

続いて、デジタルサイネージを利用する際にかかる5つのランニングコストの内訳を紹介します。

・電気代

電気代はデジタルサイネージの大きさよりも設置台数によって左右されます。42型ディスプレイの場合は月々2,000円以下ほどで収まるでしょう。また、屋外用ディスプレイのような輝度が高いタイプはその分消費電力が大きく、電気代も高くなりやすいです。

デジタルサイネージの集客・販促効果と月々の電気代を考慮して、導入するデジタルサイネージの大きさや種類を考えましょう。

・コンテンツの更新費用

狙ったターゲット層が飽きずにいつでも新鮮な情報が見られるよう、配信コンテンツの内容も定期的に更新が必要です。

コンテンツの更新費用はCMSの有無によって異なります。もし、導入していない場合は手動で更新する人的コストも考慮しなければなりません。

CMSを導入している場合は、コンテンツ制作および変更、データファイルの管理も容易にできるため、更新費用や手間を抑えることが可能です。

・保守費

保守費は依頼する業者によって異なりますが、一般的に毎月3,000~5,000円必要です。安全なデジタルサイネージの運用には定期的な保守点検が欠かせません。

オプションやサービス内容を充実させる場合には、上記の相場価格とは別に追加料金が発生することもあります。業者に依頼する前に、どういった保守点検やメンテナンスのサービスがあるのかをチェックしておきましょう。

・インターネット利用費

ネットワーク型のデジタルサイネージは、利用の際にインターネット利用費が必須です。仮に光回線を利用する場合は、毎月4,000~6,000円程度かかります。

また、ネットワーク型デジタルサイネージは、社内LAN内の専用サーバーで運用するオンプレミス型と、ネット上のサーバーで運用するクラウド型に分けられます。オンプレミス型はインターネット回線がいらないので料金がかかりませんが、STBと専用サーバーを接続するためのLANケーブルなどが必要です。

・サーバー使用料

ネットワーク型デジタルサイネージでコンテンツをオンラインで保存する場合は、サーバー使用料が発生します。サーバー使用料は月額約5,000円かかりますが、利用するサーバーの種類やデータ保存容量によって価格が異なります。

サーバーの運用のしやすさはデジタルサイネージの運用において重要なポイントなので、内容と金額を踏まえて検討しましょう。

■デジタルサイネージの運用コストを下げるには

デジタルサイネージの導入や運用には多くのコストがかかりますが、なるべくコストを抑えて運用するにはどうすればよいのでしょうか。

最後に、デジタルサイネージの運用コストを下げるための3つの方法をご紹介します。

・コンテンツの自主製作

コンテンツを自主製作することでランニングコストを抑えるという方法があります。もし、PowerPointの扱いに慣れた人が社内にいるのであれば、簡単なスライドショー形式であれば製作可能でしょう。最近では無料で動画コンテンツを作れるソフトウェアもあるため、活用してみるのもおすすめです。

すべて自社で製作するのが難しい場合は、商品の撮影をするなどして素材を用意するだけでも費用が抑えられます。

・CMSを導入しない

CMSがあれば専門知識がなくてもコンテンツの更新や修正・保存、管理が簡単にできます。そのため、導入するほうがデジタルサイネージの管理にかかる手間は少なくなりますが、CMSがなければデジタルサイネージの運用ができないわけではありません。

多少手間がかかってもコストを抑えたい場合や、コンテンツの更新があまり必要ない場合は導入しないのもひとつの手段です。

・専門家の意見を取り入れる

デジタルサイネージはまだまだ新しいテクノロジーで、素人ではわからないことが多く、実際に運用するとなると想像以上に手間や予算がかかることがあります。そのため、具体的な改善策を求めるのであれば専門家を頼るのが一番確実です。専門知識があれば、思わぬ活用方法を提案してもらえる可能性もあります。販促・集客効果を十分に発揮させるためにも、専門家からのアドバイスをもらった方が効率的に運用できるでしょう。

■まとめ

デジタルサイネージの導入および、運用には多くのコストがかかり、機材やソフトウェアによって導入に必要な金額は変わるため、事前に運用方法を検討してから見積もりを取り、十分な試算を行ないましょう。

株式会社エヌジーシーでは屋外用やタッチディスプレイなどさまざまなタイプのデジタルサイネージを取り扱っています。サイズ展開も豊富なので、予算に見合ったデジタルサイネージのご提案が可能です。デジタルサイネージの導入を検討している方はぜひお気軽にご相談ください。

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