HPMVS【高性能多目的仮想化システム】
高性能多目的仮想化システム [ HPMVS ] 概要
HHPMVSは、KVM(Kernel-based Virtual Machine)ハイパーバイザーを使用した多目的仮想化システムです。
内蔵ストレージとして、NVMe-SSDを使用した高速で大容量のストレージを備えています。
HPMVS上で構築された仮想OSは、高速大容量の内蔵ストレージとPCIリソースをパススルーすることで、物理システムと同等のパフォーマンスを発揮します。 一般的な仮想化によるパフォーマンスの低下は発生致しません。
また、PCIパススルーを使用することで、ネイティブ・ドライバーによる細かな制御が可能となります。仮想システムはリモート接続、ローカル接続のどちらにも対応可能です。
仮想化環境とは?
仮想化環境とは、物理的なハードウェアのなかで仮想的に構築した環境のことです。 仮想環境はハードウェアを構成するCPUやメモリ、ストレージなどを論理的に分割・統合することで実現されます。 仮想化されたハードウェアやOSを“仮想マシン”と呼び、物理的なハードウェア上に複数の仮想マシンを展開できます。
仮想化環境のメリット
コスト削減
物理システムの導入台数を減らすことで投資コストの削減、ハード保守費やサポート費などのランニングコストを削減する事が出来ます。そして、設置場所や電源容量が減るので、コロケーションコスト、いわゆるハウジングコストを削減する事が出来ます。
ハードウェアの保守費・サポート費や、コロケーションコストを削減
省エネ・省スペース
システム台数が減るだけで、省スペース化と大幅な省電力化を実現し、さらにマシンルームの拡張や、冷却装置の増設が不要となります。
システム台数削減で消費電力を抑え、設置場所の節約も可能
運用効率向上
仮想システムの管理が、GUIから簡単に行えます。テスト環境の構築が容易で、動作検証が行えます。例えば、新しいプラグインの動作検証や、新しいOS上でのアプリの動作確認などが行えます。検証のための物理マシンを用意する必要がなくなります。また、異なるOSの運用も、1つの管理コンソールから管理が可能です。そして、全ての仮想マシンのリモート管理が可能となります。電源のオン・オフや、強制リセット、強制シャットダウンが可能になります。今まで、マシンがハングアップした際は、マシンのそばまで行って電源ボタンの長押しを行っていたと思いますが、仮想化環境では、リモートでマシンを強制シャットダウンすることが可能となります。
また、Linux用のPCとWindows用のPCのように、OSに対応したハードウェアをそれぞれ用意する必要がなく、一元管理することが可能となります。
異なるOSに対応できるため、運用を簡単に管理可能
リソースの有効活用
システム性能をフル活用することで、余ったリソースを無くします。例えば、3台の物理PCで、CPUを20%ずつしか使用していなかった場合、仮想化することで、トータル60%使用することにより、リソースを有効利用する事が出来ます。新たなシステム構築も、余ったリソースやリソースの組み換えで構築可能です。
また、古いOSでしか動作しない、既存ソフト資産を仮想サーバーに移行して延命する事も可能です。既存のシステムが古くなり、HW保守更新が出来なくなった場合、古いOSごと、仮想ザーバーへ移行することも可能です。これにより、システムが新しくなるので、性能向上も見込めます。そして、アプリケーションの各バージョンごとのOSを用意することも可能になります。
余剰リソースの有効活用で、無駄をなくすことが可能
仮想化環境のデメリット
高速なI/Oを必要とするシステムでは、物理サーバーの方がパフォーマンスに優れている
物理マシンの方がパフォーマンスに優れていますが、それを補うような方法もあります。(HPMVSで解決)
物理ハードウェア障害での影響範囲が大きくなる可能性がある
仮想化では、リソースをシステム間で共有するため、障害が発生すると、物理パーツ交換時などに、全てのシステムを停止する必要があります。
ホットスワップ可能なハードウェアはこの限りではありません。
仮想OSとして、OSXやMacOSを利用できない
これは、Appleとのライセンス契約に基づくもので、HWがMac製品で、Mac OS上で動作する仮想化環境上でOSXやMacOSを利用することは可能ですが、HWがMac製品以外の場合、その仮想OSとしてOSXやMacOSを利用することは、ライセンス違反となるため利用することができません。
ハイパフォーマンスな仮想環境を構築する上で、問題点となっていた点は? HPMVSで解決!
□大容量の高速内蔵ストレージの確保
内蔵ストレージを構築するためのスロット数には制限がある。
大容量のNVMe-SSDを使用する事で大容量・高速(高帯域幅)な内蔵ストレージを実現しました。
□NVMeを利用した場合の冗長性確保(ハードウェアRAID構築)
NVMeを使用した冗長性は既存の物もあるが、速度が遅く実用的ではなかった。
NVMe専用のRAIDカードを使用し、従来のHDD同等の冗長性を確保。RAIDカード2枚によるカードの冗長も可能。
□仮想OSで共有可能な内蔵ストレージ領域の確保
複数の異なる仮想OS(Windows/Linux)間で、共有可能なストレージ領域を確保する事が難しく、外部ストレージやネットワークストレージを利用していた。
大容量のNVMeを利用することで、内蔵ストレージのみで必要な領域を確保可能。また仮想システムでSANを構築するで、更に互換性の高い共有領域を確保可能です。
□仮想環境でハイパフォーマンスな仮想システムを複数台起動する事は難しい
1つの仮想システムが、物理PC、1台に相当するため、1つのシステム内にハイパフォーマンスな仮想システムを複数台構築することは難しいとされている。
ハードウェアの進歩で、高速/多コア数のCPUと、高速なPCIバスが確保され、仮想OSイメージ自体をNVMeストレージ上に配置することで、ハイパフォーマンスな仮想システムを複数台構築することが可能となりました。
□仮想環境でハイパフォーマンスな仮想システムを複数台起動する事は難しい
1つの仮想システムが、物理PC、1台に相当するため、1つのシステム内にハイパフォーマンスな仮想システムを複数台構築することは難しいとされている。
ハードウェアの進歩で、高速/多コア数のCPUと、高速なPCIバスが確保され、仮想OSイメージ自体をNVMeストレージ上に配置することで、ハイパフォーマンスな仮想システムを複数台構築することが可能となりました。
高性能多目的仮想化システム [ HPMVS ] の特徴
高速大容量NVMe内蔵ストレージ
NVMe内蔵ストレージ容量 53.76TB~337.92TB (Raw:RAID5)
【読取帯域幅】 約 41.7 GB/s ~ 約 93.6 GB/s
【書込帯域幅】 約 23.4 GB/s ~ 約 42.5 GB/s
※ NVMeの種類や筐体、RAIDの組み方によって最大容量と帯域幅は変化します。
ハードウェアRAIDによるNVMeの高速化・冗長化
□ハードウェアRAIDにより、NVMe書き込み速度が高速化。
□RAIDカードを2枚搭載することで、RAIDカード自体の冗長も可能。
□RAID 0、1、5、6、10に対応。
共有ストレージ領域
□内蔵ストレージ内に各仮想システムで共有可能な共有ストレージ領域を構築可能そのため、外部にNAS等の共有ストレージを必要としません。
□さらに、仮想システムでSAN(Quantum Stornext)環境を構築し、SANボリュームを共有ストレージ領域として利用可能です。
KVMによる仮想化環境
□オープンソースのKVMを利用することで、仮想化環境を構築する為のコストがかかりません。
□VMware等の有償仮想化ソフトウェアのリプレースシステムとしても最適です。
PCIパススルーによる高速なデバイス接続
□仮想システムがホスト側PCIデバイスに直接物理的にアクセスすることにより、ネイティブ同等のパフォーマンスを発揮します。
□PCIパススルーを使用することで、ネイティブ・ドライバーによる細かな制御が可能となります。
HPMVSによる仮想化システム構築例 ①
SAN + Flame 8K(1台)+ DaVinci Resolve 8K(2台でコラボレーション編集)
NVMeを使用した高帯域幅の内蔵ストレージにより、8K(UHDTV)-12bitを3ストリーム同時プレビュー可能なハイエンドシステムを構成することが可能です。DaVinci Resolve による、8Kでのリアルタイム・コラボレーション編集が可能になります。
・SANを使用することで、共有データ領域を外部に必要としません。内部で完結することが可能です。
・仮想ネットワークにより、各仮想システム間を10GbE相当で接続。外部LAN不要。
※ 仮想OSはLinuxまたはWindows
HPMVSによる仮想化システム構築例 ②
SAN + Maya(8台)+ Adobe系(8台)+ Blender(8台)+ ・・・【同時起動は8台】
1つの筐体内に共有ストレージと10GbE相当の仮想ネットワークを有するため、ハイパフォーマンスなシステムにも関わらず、非常にコストパフォーマンスの高い複数のシステムを構成することができます。
また、複数のGPUを搭載するため、夜間などシステムを利用しない時間帯に、仮想システムでレンダリング・サーバーを起動してシステムリソースをフル活用することも可能です。
・SANを使用することで、共有データ領域を外部に必要としません。内部で完結することが可能です。
・仮想ネットワークにより、各仮想システム間を10GbE相当で接続。外部LAN不要。
※ 仮想OSはLinuxまたはWindows
高性能多目的仮想化システム [ HPMVS ] スペック
※ 以下は弊社デモ機の仕様です。
※ 筐体・CPU・メモリ・NVMe-SSDはシステム要件によって変化します。
CPU | 2 x AMD EPYC 9554 [ 64 C / 128 T, 3.1GHz / H3.75GHz, 256MB ] |
Memory | 16 x DDR5-4800 ECC 64GB [ Total 1TB ] |
Storage | 12 x 2.5” NVMe/SATA/SAS hot-swappable bays |
LAN | 1 x 1GbE management LAN + 2 x 1GbE Base-T LAN port |
Expansion Slot | 8 x FHFL PCIe x16 slots (Gen5 x16) [ rear side ] 8 x Low profile PCIe x16 slots (Gen5 x16) [ rear side ] 2 x Low profile PCIe x16 slots (Gen5 x16) [ front side ] 2 x M.2 Slot |
Power Supply | 3+1 3000W (240V) 80 PLUS Titanium redundant AC 100V-127V / 15.5A, 50-60Hz AC 200V-220V / 15.5A, 50-60Hz |
Form Factor | 4U |
System Dimension | 448 x 176 x 880 (W x H x D, mm) |
デモ環境について
本製品はデモが可能です。ご希望の方は下記お問い合わせボタンよりお申込みください。
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